漫画家本第1弾『藤田和日郎本』が大満足の内容すぎて、ハラァ……いっぱいだ!
2017年5月。
小学館から、漫画家本シリーズがとうとう刊行されました。
毎回漫画家一人にスポットを当て、様々な角度から掘り下げていくシリーズとされています。
その第一弾を飾るのは、『うしおととら』や『からくりサーカス』の藤田和日郎先生です!
うしおととらのデビュー時から少年サンデー誌上で絶大な支持を得ただけでなく、モーニングで連載していた『黒博物館ゴーストアンドレディ』でこのマンガがすごい!2016オトコ編で第三位を取ったりと、今も昔も大活躍してきた藤田和日郎先生。
その弟子達の活躍ぶりなども考えると、小学館の漫画家本のトップを飾るに相応しいと言えるでしょう!
まあどうしても世間的な知名度で言えば青山剛昌先生とか高橋留美子先生には劣っちゃいますけど、でも「サンデーっぽさ」なら藤田和日郎先生はピカイチですし、うしおととらのアニメもやってたので「人気の割に全然アニメにならないから一般の知名度が今ひとつ」というイメージも多少は払拭されてるでしょうしね!
コラムや考察記事も当然面白いのですが、やはり何と言ってもロングインタビューでしょう。
連載作品1つ1つを取り上げての濃厚ロングインタビューはファンなら必見の内容です。
私個人としては、「鳴海は勝のロケットランチャー」という旨の内容が、分かっていてもやはり胸を打つ内容でしたね!
また、『月光条例』の月光の正体を『泣いた赤おに』にしようとしていた話をガッツリと掘り下げているので、そちらのファンも必見の内容となっています。
一体『泣いた赤鬼』でどういう話をしようとしていたのか、どの時点で使用許可が下りないことが分かったのか等、気になっていたことがバッチリ載ってます!
そっちのバージョンもずっと気になってましたが、 藤田先生もTwitterで触れてた通り、泣いた赤おにじゃなくなったからこそのマッチ売りの少女編なので、こう……な!(語彙の消失)
『月光条例』は、元になるおとぎ話が使えなかった代わりに、新しい構想になって「マッチ売りの少女」をしっかりエピソードに出せたから、とっても良かった。というケガの功名的連載経験ができました。
— 藤田和日郎 (@Ufujitakazuhiro) 2017年5月24日
(^O^)
自分でも気に入ってる作品なので、インタビューで訊いてもらえて、嬉しかったな!
勿論他の作品のインタビューも読み応えがあるし、各作品に流れている藤田和日郎先生の信念のようなものを改めて言葉にしてもらえるのは、ファンとして嬉しい限りですね……
よかった部分なんて書ききれないし、相変わらず島本和彦先生が藤田先生をネタにした漫画は面白いし、カラー部分をそのままに『美食王の到着』が掲載されていたりと、1300円というお値段が安く思える大ボリューム!
藤田先生のファンとしては「最高」以外の感想がないし、そうでなくても漫画家さんの根底にある熱いものを感じ取れるのでは、というくらい熱の入った一冊でした。
藤田和日郎先生のファンのみならず、多くの人に読んでもらいたくなる藤田和日郎本、是非是非読んでみて下さい!
ちなみにジャンルは書籍ですけど、漫画コーナーに置いてあったりもするそうですよ!
なお、私は『とらのあな』で買ったので、漫画専門店のようなお店でも扱ってると思われます。
第二弾は皆川亮二先生で、発売は8月を予定しているそうです。