Studio A.D.S.

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【今回は肌色多め?でお送りします】『三十路おとめとモテはたち』を読む。

三度目メシよりスケベなのが好きだと言って憚らない、変態紳士諸兄においては如何お過ごしだろうか?

直接的な描写はもちろん…….そこはかとなく感じる匂い立つようなスケベ……超超情報化社会となった昨今では、一概にスケベだと言っても様々な形があるだろう。実にありがたいことである。

コンテンツを生み出し続けてくれているクリエイターの方々には、足を向けては寝ることが出来ない。彼らがいなくなってしまっては、我々の生活は無味無臭で野良犬も喰わないようなパサついたナニかになってしまうに違いないからだ。

さて……今日紹介するのはこの作品。

三十路おとめとモテはたち 1巻 (ヤングキングコミックス)

『三十路おとめとモテはたち』

↓↓↓作品紹介
童貞大好物の性に開放的な女子大生の妹。
処女で生真面目社会人の姉。真逆な姉妹の前に偶然必然な出会いが訪れて!?エロスたっぷりコントラストストーリー
少年画報社HPより引用)

この『三十路おとめとモテはたち』は、少年画報社が発行する月刊の青年向け漫画雑誌・ヤングコミックにて連載中の作品だ。著者は、あらゆる意味で〝漫画〟の限界に挑んだともいえる作品『ナナとカオル』の産みの親・甘詰留太氏である。

甘詰留太氏の作品には、人間が深く隠している欲望が丁寧に描かれている。ナナとカオル』を始め他の作品でもそうなのだが、登場人物たちは読んでいるこっちがゾッとするような生生しい表情を見せるのだ。己の内側を出した瞬間にだけ見せる、罪悪感や背徳感。または、支配欲や征服欲といったドス黒い気持ちがむき出しになった表情は、コマに目が釘付けになってしまうほどである。

主な登場人物は三人だ。類稀なプロポーションと美貌を兼ね備え、写真のモデルをやっている女子大生・夏姫と、その姉で書店に勤める生真面目な社会人・冬子。そして、夏姫と同じ大学のサークルに所属する大学一年生・平田。この三人を主軸に物語は進んでいく。

平田くんは、ちょっとキミ詳しく聞かせなさいよと思わず詰め寄りたくなるような多くの経験をすることになるのだが……ここは、やはり甘詰留太氏の本領発揮。三人の複雑に絡む人間関係が、タールのようにネットリ描かれている。読者は、やもすれば息苦しささえ覚えるだろう。

甘詰留太氏の描く〝オンナのカラダ〟にも注目だ。2Dという紙媒体の中にいながらも、登場人物たちは余りにも肉感的。「触れることが出来そう」というのはよく聞く言葉だが、この作品では「触れてしまいたい」と思ってしまうのだ。甘詰氏の描く肢体についての話は、「下記のインタビューにおいても触れられているので併せて読んでみては如何だろうか。因みにインタビュアーは『うつヌケ』で一世を風靡した田中圭一氏である。

この『三十路おとめとモテはたち』は、現在コミックス最新3巻まで発売中。この先、三人の関係がどうなっていくのか楽しみである。

4巻早くしろください!!

 

肥後ばいそん