【web漫画日和:マトグロッソ編】『塩田先生と雨井ちゃん』を読む
――人は出会うべくして出会うのである
突然ですが、皆さん。恋。してますか?
もし、していない人がいたらこんな記事を読んでいる場合ではありません。回れ右して街に繰り出し、出会いを見つけて下さい。貪欲に、執念深く、食らいついたら離れないスッポンのように……
と、まぁ別に恋なんてしなくてもいいです。個人的には、この記事を読んでくれた方が100倍うれしいです。働け!やろうども!さて、今日紹介しますのはこの作品。
『塩田先生と雨井ちゃん』
↓↓↓作品紹介
雨井やよい、16歳。
塩田先生を好きな気持ちを、いつでも全力でぶつけていく女子高生。
塩田嗣春、29歳。
雨井ちゃんの愛情表現に、若干引きつつ惚れこんでいる高校教師。
付き合っていることは、周りにヒミツ。
(マトグロッソより引用)
■作品について
著者は、なかとかくみこ先生。出版社のイーストプレスが運営するweb文芸誌・マトグロッソにて連載中です。マトグロッソからは以前にも『15で少女は、あれになる。』を紹介させて貰ったのは、まだ記憶に新しいですね。
作品紹介を見ても分かるんですが、まぁ、一言で言ってしまえば「先生と、生徒の学園ラブコメ」なんです。アリがちって思いましたよね?そうなんです、「先生と生徒の学園ラブコメ」と書いてしまうとめちゃめちゃありがち。今のご時世、石を投げれば学園ラブコメに当たりますからね。
ただ、この作品は「学園ラブコメ」の前に〝付き合ってる前提の〟が付きます。付いちゃうんですよ。あーあ。これは、発売中である単行本1巻を読んでもらうと分かるんですが、2人は1話目からお付き合いしちゃってます。普通の作品なら、「ん??」となるんでしょうが、なぜかこの作品はそうならないから不思議。
余りにもすんなりその状況が飲み込めてしまうのは、二人の絶妙な空気感。『全力少年』がスキマスイッチなら、『全力少女』とは主人公雨井やよいのこと。この雨井ちゃんの全力かつ全身全霊の愛情表現を、若干〝ヒキ〟ながらも、大人の包容力で包む塩田嗣春先生。二人でいる時の安心しきった雨井ちゃんが可愛すぎる……
▲折角なので聞きながらどうぞ
■なかとかくみこ先生について
この作品のラブコメ作品にあるまじき要素・「付き合ってる前提」があるのに違和感がない不思議については前述した通りですが、それを作り出しているのはもう一つ要因があるのかなと思います。それはなかとか先生の「筆致」です。正直、絵柄としては「古い」方に分類される絵だと思うんですよ。
しかし、それは決して悪い方に古い訳ではありません。言い換えるならば「レトロ」や「ヴィンテージ」になるのでしょうか。「ヴィンテージ」は言い過ぎかも知れませんが、懐かしさ・温かさが、なかとか先生の絵からは伝わってきます。因みになかとか先生、本人のHPによるとお寿司を作るアルバイトをされているとか! あなたの街のお寿司屋さんになかとか先生がいるかも!?
■最後に
2015年5月に第1巻が発売された『塩田先生と雨井ちゃん』ですが、ファン待望の第2巻が201年5月に発売予定とのこと。これから毎日感謝の正拳突き1万回が欠かせませんね! 画面の前にいる、ありきたりな学園ラブコメに飽きたアナタ! 『塩田先生と雨井ちゃん』を読んでみては如何でしょうか?
肥後ばいそん
↓↓↓今日紹介した作品
↓↓↓外部リンク
(なかとかくみこ先生本人HP)