【歳の差片思い物語】『恋は雨上がりのように』を読む
――雨に濡れる想い。切なくも極上の片思いラブストーリー
さて、今日紹介しますのはこの作品。
この作品は、現在ビッグコミックスピリッツ(小学館)で連載中の漫画です。著者は眉月じゅん先生。この眉月じゅん先生は2007年、集英社主催・第1回金のティアラ大賞にて銅賞を受賞されています。2008年に、同作が別冊コーラスSpring(集英社)に掲載され漫画家デビューされました。ちなみにこの別冊コーラスは当時のザ・マーガレットの増刊号で、現在のCocohanaの前身でもあります。集英社とも関係が深い先生なんですね。
■『恋は雨上がりのように』って?
『恋は雨上がりのように』自体は、コミックナタリー大賞2015にて2位受賞し、マンガ大賞2016にて7位受賞。更に、第2回 次にくるマンガ大賞にて10位受賞。『このマンガがすごい!2016』オトコ編では第4位にランクインしています。単行本は最新6巻まで発売中です。
↓↓↓あらすじ
橘あきら。17歳。高校2年生。感情表現が少ないクールな彼女が、胸に秘めし恋。その相手は、バイト先のファミレスの店長。ちょっと寝ぐせがついてて、たまにチャックが開いてて、後頭部には10円ハゲのある冴えないおじさん。青春の交差点で立ち止まったままの彼女と、人生の折り返し地点にさしかかった彼の、小さな恋のものがたり。
(ビッグコミックスピリッツ公式サイトより引用)
■果たして、恋愛に年齢は関係あるのか
ないですよ。ええ、ないですとも。
少なくとも、この『恋は雨上がりのように』を読んだ後では、そう思わざるを得ません。元陸上部のエースで主人公・橘あきら(17)とあきらがアルバイトとして働いているファミレス、cafeレストラン ガーデンの冴えない店長・近藤正己(45)の年の差は、なんと28歳!! 大物芸能人である加藤茶さんも、ものすごい年の差婚で話題になりましたよね。歳の差とかマジありえな~い!! とか思ってるそこの貴女、人生観変わりますよ?
あ、ちなみに私は上下共に10コ差位なら大丈夫です
■冴えない店長・近藤正己の魅力
今回、スポットを当てるのは主人公・橘あきら――ではなく。あきらの片思いの相手、近藤正己店長です。この近藤店長、パンツェッタ・ジローラモ氏のように「ちょいワルおやじ」な訳でもありませんし、舘ひろし氏のようにいぶし銀で二枚目な訳でも、中尾彬氏のようにマフラーを捩じっている訳でもありません。バツイチ子持ちで店長6年目で昇進の話もなく、アパートの小さな部屋に住む「どこにでもいるおじさん」です。
多分、これは偏見の話ですが、自分がおじさんになって高校生から告白されるシーンを想像してみて下さい。少なくとも、私なら2秒でOKするのですが(クズ)、近藤店長はそうではないのです。
昔の奥さんへの想いであったり、もう若くはない自分への情けなさや周囲の目、そして自身が傷つきたくないという臆病な思いもあり、あきらとの恋には踏み出せないんです。酸いも甘いも知っているバックボーンが太い「おじさん」だからこそ出来る苦悩。それが、彼を引き立てているんです。羨ましい悩みだ
■最後に
現在も連載中のこの作品。回を重ねるごとに二人を取り巻く様々な人物が登場します。彼らのストーリーの掘り下げや、恋愛模様もしっかりと描かれていて全く飽きることなく読むことが出来ます。そして、待望のコミックス最新7巻が3月10日に発売予定です。読んだことがない方、これを機会に歳の差カップルが紡ぎ出す恋愛叙情詩に触れてみませんか?
肥後ばいそん
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恋は雨上がりのように コミック 1-5巻セット (ビッグコミックス)
↓↓↓外部リンク
【恋は雨上がりのように】公式 (@ameagarinoyouni) | Twitter
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