渋谷が誇る二郎系「らーめん凛」に行ってみた
アニメファンとは不思議な生き物で、そのキャラクターの成り立ちに全く関係性がなくても、ある共通項があれば、そこを「聖地」と認定し大挙して殺到する……と言う、なんとも不思議な行動を取ることがある。
その例として最も有名なのが、大阪府高槻にある有名外食チェーン・やよい軒だろう。では、このやよい軒は何の聖地だろうか?勘のいい読者は既にお気づきであろう。
「高槻市」の「やよい軒」……そう、アイドルマスターのキャラクター・高槻やよい、だ。
SNS等でも度々話題になるこの店舗には、彼女の誕生日ともなればファン……いや、担当プロデューサーたちが押し寄せ、長蛇の列を作る。彼女の設定等とは全く関係がないのにも関わらず、である。
そして、そんな地区+店名をキャラクターの名前に引っ掛けて「聖地」として、知る人ぞ知るスポットが東京都内にもあるのをご存知だろうか?それが、渋谷にある「らーめん 凛」だ。
クドいようだが、何の聖地かはもうお気づきだろう。そう、アイドルマスターシンデレラガールズに登場するキャラクター・渋谷凛である。
やよい軒は、アイドルマスターの高槻やよい。アイドルマスターシンデレラガールズの渋谷凛。シリーズ通して、聖地とされる店舗が存在しているとは、何たる偶然だろうか。
フラリと小腹を満たすために訪れるには少々距離のある高槻市のやよい軒、なので今回は渋谷にあるらーめん凛に行ってみた。
少々分かりづらい場所にあるため、初見では店舗に辿り着くために少しだけ気合を入れなければならない。
センター街……おっと、今はバスケットボールストリートだった、からは大分離れているからだ。ある意味、渋谷のアングラな界隈に「らーめん 凛」ぽつんと存在しているのだ。
ちなみにらーめん凛のすぐ近くにあるボードゲームカフェはとても居心地がいいので、アナログゲームに興味がある方は、行ってみてはどうだろうか?
本題に戻そう。ナビを片手に何とか辿り着き、暖簾をくぐると目に飛び込んで来たのは……まぁ、何とも二郎系のラーメンを出す店とは思えない小洒落た店内。二郎系の店内といえばカウンターしかない手狭なイメージだが、凛は違う。
まず、テーブル席がある(!!) これには大いに驚かされた。きっと、女性も訪れやすい空間創りがなされているのだろう。訪れた時間も良かったのか、カウンターには空席が一つ。そして、お約束とも言える食券を購入し、着席。
二郎系、といえば着丼時にトッピングを聞かれることが殆どだが……凛では、食券を店員に渡す際に伝える。初来店ということで様子見のため「ヤサイスクナメ、ニンニクスコシ」でオーダー。
ちなみに、この日はしょうゆを頼んだのだが、この凛には変わりダネで人気ナンバーワンというポン酢味が存在している。どんな味なのかは想像も付かない。次回は、そちらも味わってみたい。
オーダーから7分ほど、ラーメンが運ばれて来た。その勇姿が、こちら。
イーイ盛りっぷりだ。その姿は、渋谷に突如現れたマッターホルンのようである。ちなみに、写真ではブラックペッパーとトウガラシをこれでもか、と振りかけているが、これは私のスタイルである。
そして、野菜を一口。んん、良いクタ気味のヤサイだ。しかし、少なめ、と言った割には多い気がしたのだ。二口目に行こうとした時、箸先に違和感があった。
Oh Its BIG……
そうなのだ、チャーシューがその暴力的な厚みをヤサイの中に隠していたのだ。なるほど、これではヤサイが少な目になっていないと錯覚する訳だ。
そして、お馴染み天地返しをしてみると、その麺量にまたもやビックリ。恐らくデフォルトでも450gはあるだろう。少食な方や女性は麺少な目をオーダーした方が無難かも知れない事を付け加えておこう。
茹で加減はギリギリでデロっていない、絶妙な所。プツプツと歯切れ良く、イイ食感。本家二郎で言えば、会津若松店に似ているだろうか。
しかも、スープは絶品だ。ガツンとクるカネシと甘みを感じる背脂が天にも登る気持ちにさせてくれる。これだよ!コレ!と、思わず唸ってしまうほどのスープの完成度。
麺にヤラれてしまっていたため完飲は出来なかったが、ウンメ〜!!とレンゲでゴクゴク。腹パンの大満足で退店となった。
渋谷、らーめん 凛。しぶりんPのみならず、ラーメン好きなら一度は脚を運んで貰いたい。願わくは、もっと「聖地」として広まらんことを。
トライアド、いいよね。
肥後ばいそん