Studio A.D.S.

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『あなたの知らない少女ギャグ漫画の世界』

漫画読みには、とある格言があります。
少女漫画&BL漫画出身のギャグ漫画はレベルが高い。


っていうか僕が勝手に言ってるだけなんですけども。でも皆さんそう思いません?
めっちゃ面白くないですか、少女雑誌とBL雑誌のギャグ漫画って。

かのパタリロ!や×-ペケ-だって少女漫画雑誌の連載。それに今や押しも押されぬギャグメーカーとして有名な、美川べるの先生だって別フレ出身であることを鑑みれば、男性の漫画読み諸氏がスルーしているのはあまりに勿体ないと言わざるを得ない。
大丈夫大丈夫、別にコンビニでベツコミを立ち読みしてたって誰も気にしません。
(ハーレクインを読んでいたらちょっと心配になるかもしれないけど)

という訳で、今日はそんな少女漫画&BL漫画雑誌出身のギャグ漫画でおすすめを3つくらいご紹介してみようと思います。気になったものがあったら読んでみたらいいんじゃないかな!たとえ本誌の目次欄でギャグ漫画は添え物的な扱いをされていたとしても、扱いが悪いだけで決して面白くないわけじゃないから!

というか正直3つってめっちゃ枠少ない。厳選に厳選を重ねすぎている感が否めない。ちなみになぜ男性の僕がBL雑誌を嗜んでいるのかという点については……その……誤解です。

① 青春ばくはつ劇場 / 美川べるの先生 / 別冊フレンズ

はい、ということでミカベル先生です。
アニメ化された『ストレンジ・プラス』が有名ですけど、いや確かに出世作なんですけど、先生の初連載はこっちです。ついでに言うと別フレの最長寿作品でもあった。

4コマ漫画なんですが、その意味不明な不条理テンションっぷりが一番濃い作品だと思います。なんというか、力技でゴリ押してオチをつけないと死んでしまう病気でも患っていらっしゃるのではと読んでいて不安になってくるレベルです。

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▲素晴らしく意味が分からない

ぶっちゃけ、僕が別フレを読んでいた理由の9割くらいがこの作品です。コンビニバイト中に搬入された別フレを読んでいて、オーナーに側溝の汚泥を見る目で見られたのもいい思い出です。本当にいい思い出にカテゴライズしていいのか疑問ではある。

ちなみに、『漢式 青春ばくはつ劇場』というWeb連載版も単行本が出ています。こちらは4コマではなく一話完結ストーリーギャグ形式の作品ですね。つまりいつものミカベル、どちらも面白さ絶対保障です。このカシオミニを賭けてもいい。

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sokuyomi.jp

さばげぶっ! / 松本ひで吉先生 / なかよし

誰もが初見時は「これ本当になかよしに連載してたのかよ」と目を疑ったであろう作品。僕はヤンマガあたりに連載してたのを偽装してるだろと思った。というか週マガとモーニングに少女漫画の出張読み切りが載せられててそれが誌面の雰囲気的に全く違和感がないあたり絶対なにかが狂っている。

ほとんどサバゲーしないサバゲー部の日常コメディギャグという、よく聞く感じではある設定で小気味よく進行するギャグ漫画。キャラクターがまた濃くて、主役級5人の他にもキャラが立ちすぎているやつばかり。そしてどいつもこいつもゲスい。良い子は絶対にマネしちゃいけないやつだこれ。

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▲中でも主人公が一番ゲスい

というか一番の謎なんですけど、なかよし誌面にテンプレ的なキモオタキャラが出てきて、あまつさえ人気が爆発して準レギュラー化するの本当意味わかりませんからね。

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▲からあげ☆レモン氏

ほんとなんなの。 HIGH SCOREのオヤジ女子高生☆的なカルト人気なの。でも正直僕もからあげ☆レモン氏が一番好きではあるから何も言えない。面白い。

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「さばげぶっ!」既刊・関連作品一覧|講談社コミックプラス

 ③ マザーファッカーズ / 藤生先生 / drap

なぜこの記事を「少女漫画&BL漫画」という括りにしたのかというと、それはひとえにこの漫画を紹介したかったからに他なりません。すいません単なるツボ推しです。

ギャグ漫画というよりはエッセイ漫画なのですが、ここまで流通にのせていいのレベルで正直にありのままを描きすぎている作品はあまり見ないと思います。

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遅筆で2ページのエッセイすらどれだけ頑張っても出てこない様子だったり、唐突にイラスト&数行のコメントというイラスト同人誌によくあるやつだったりがそのまま載っているので、一見あまり良いエッセイには見えないかもしれません。でもクッソ面白いんだから仕方ないんだよな。なんというかこう、セリフやコマ割りの一つ一つから面白いオーラが漂ってくるっていうかさ。

 遅筆で頻繁に休載、そのうえ一回のページ数がめちゃめちゃ少ないとあって単行本は今まで2巻しか出ていませんが、現在もdrap本誌にて連載を続けているあたり、編集長のミカリンにはあんた分かってんなとGJを送りたいところです。

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drapコミックス 「マザーファッカーズ ●底辺BL作家の日常●」 藤生

■最後に

というわけで、今パッと思い浮かぶ作品を3つほど挙げてみたわけなんですが……
いやぁ、足りないね!全然紹介し足りないね!

少年漫画であろうと、少女マンガであろうと、青年漫画であろうと、BL漫画であろうともギャグ漫画は普遍的なものとしてどの雑誌でもあたりまえに存在しています。そんな金鉱脈、みなさんももっと発掘してみませんか?

そして僕にそれを教えてください。ほんとお願いします。
流石に漫画買いすぎて床が抜けそうになってるからもう迂闊に漫画買えないんだ。

 

ライター:藤宮もとの
編集:肥後ばいそん