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【和製マカロニ・ウェスタン】『恋情デスペラード』を読む

――背中合わせに歩いて、10歩目でズドン!だぜ。

今日、紹介しますのはこの作品。

恋情デスペラード 1 (ゲッサン少年サンデーコミックス)

『恋情デスペラード

著者はアントシンク先生。連載誌は月刊サンデー、略してゲッサン(小学館)です。

↓↓↓試し読み

↓↓↓作品紹介
恋する乙女、荒野を駆ける!
この世のどこかにいるという、
貴方に出会うその日まで。
女一匹旅ガラス、大荒野を今日もゆく。
「ガゴゼ」「リンドバーグ」の超絶技巧作家・アントンシクが描く
サムライウェスタンアクションNO.1!
(小学館HPより引用)

■『サムライ×西部劇』和製マカロニの可能性――

――感じちゃいました。

主人公の紋子は将来の旦那候補を探して、女一匹荒野を旅しています。その行く先々で様々な〝候補〟と出会うのですが、どうも上手くいかない。惚れっぽい彼女の性格もあるのですが、一目ぼれした相手が騒動の黒幕だったりと「報われない片思い」の連続。

イイオンナでかなりの凄腕なんですが、やはり得てして男運がない。「結婚相手の候補を見つける」という設定なら本宮ひろし先生の『俺の空』(週刊プレイボーイ/集英社)がありましたが、あちらはまぁ、ね!! ほぼほぼイタしちゃってますからね!!

そして、この作品の特徴としてオノマトペがアルファベット表記」という点が挙げられます。銃声が「BLAM」だったり、張り手の音が「SLAP」だったりします。最近の作品で、この手法は『僕のヒーローアカデミア』(堀越耕平著/週刊少年ジャンプ/集英社)でも使われてますが、かなり個性的な手法だと思います。勢いのあるオノマトペで画面が一気に迫力のあるものになります、この『恋情デスペラード』も、その例に漏れていません。

また、どことなく「現代」っぽさを感じる所も魅力。チョンマゲの男性が出てくるのに拳銃が出てくる。この辺の空気感は、2004年放送の『サムライチャンプルー』(渡辺信一郎監督/フジテレビ・関西テレビ)にも通じるところがあるのかなと。

サムライチャンプルー』はもっと〝パンク〟な雰囲気でしたが、そこにクエンティン・タランティーノ監督の『ジャンゴ 繋がれざる者』をプラスした、独特な世界観は『恋情デスペラード』ならではだと思います。

■著者のアントシンク先生について

『ガゴゼ』(webコミックGENZO)で連載デビューされたアントシンク先生は、過去にも月刊サンデーにて『リンドバーグ』を連載していらっしゃいました。しかも、創刊号から!! 先生の作品は、前提としてその画力に圧倒されます。

■最後に

今回紹介させて貰いました『恋情デスペラード』ですが、現在小学館が運営するweb漫画サイト・サンデーうぇぶりにて8話まで公開中です。単行本は、最新の3巻まで発売中。「侍」と「西部劇」の融合したこのマンガ。皆さんも読んでみては如何でしょうか?

 

肥後ばいそん

 

↓↓↓今回紹介した作品

 

 

 

リンドバーグ 1 (ゲッサン少年サンデーコミックス)

リンドバーグ 1 (ゲッサン少年サンデーコミックス)

 

 

 ↓↓↓外部リンク

(アントシンク先生本人HP)